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会社設立の代行選びを、一人で迷わないために。費用・手続き・比較をまとめています。

調査・執筆:会社設立代行調査委員会

会社設立 代行 費用

株式会社と合同会社で、会社設立の代行費用はどこまで違うのか

会社設立代行調査委員会 公開 2026年9月3日 読了 約10分

この記事は、会社設立の形態をまだ決めきれないまま、代行の見積もりを取り始めた方に向けたものです。

「合同会社のほうが安い」とは、あちこちで見かけます。ただ、いくら安いのか、なぜ安いのか、そして安さと引き換えに何を手放すのかまで書かれていることは多くありません。この記事では差の出どころを一つずつ分解します。一人で決めるための材料としてお使いください。金額は執筆時点の一次情報に基づきます。

差はどこから生まれるのか。まず「認証の有無」

差はどこから生まれるのか。まず「認証の有無」を表したイラスト
差はどこから生まれるのか。まず「認証の有無」

株式会社と合同会社で会社設立の費用が変わる最大の理由は、定款の認証が要るかどうかです。株式会社は公証人の認証を受ける必要があり、合同会社は必要ありません。

認証には手数料がかかります。株式会社の定款認証手数料は資本金の額等によって区分され、基本は3万円から5万円の範囲です。加えて、一定の条件を満たす場合の区分も設けられています。合同会社ではこれがまるごとかかりません。

認証は「代行に頼めば消える費用」ではありません

認証手数料は公証役場に納めるお金です。どの代行を使っても、株式会社である限りかかります。代行手数料と混ぜて考えないでください。

一人で会社設立を進めていると、この二つを同じ「費用」として捉えてしまいがちです。公証役場に払うお金と、代行に払うお金。出す先が違えば、減らせるかどうかも変わります。

なお、認証の手続きそのものはオンラインでも受けられるようになっています。とはいえ、必要な準備をそろえるところまでを一人で担うとなると、慣れない方には負担の大きい工程です。ここだけを代行に出す、という使い方が成り立つのもそのためです。会社設立の代行を検討する際は、認証の手配が料金に含まれているかを最初に確認してください。

出典日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026-09-03時点)

登録免許税の下限が、そもそも違う

登録免許税の下限が、そもそも違うを表したイラスト
登録免許税の下限が、そもそも違う

もうひとつの差が登録免許税です。株式会社の設立登記では資本金の額の1000分の7にあたる額を納めますが、その額が15万円に満たないときは15万円となります。合同会社では同じ計算でも下限が6万円に設定されています。

設立時の法定費用の比較(資本金100万円の場合の目安)
設立時の法定費用の比較(資本金100万円の場合の目安)

同じ資本金でも、形態を変えるだけで法定費用の水準がここまで動きます。一人で会社設立を検討している段階なら、この差は判断に効いてくるはずです。

資本金を上げると、どこから差が縮まるか

登録免許税は資本金の額の1000分の7で計算し、下限が設けられているという作りです。つまり資本金が小さいうちは下限がそのまま効き、ある水準を超えると計算どおりの額になります。株式会社では資本金がおよそ2143万円、合同会社ではおよそ858万円を超えたあたりから、下限ではなく計算式のほうが上回ります。

とはいえ、一人で会社設立をする段階でその水準の資本金を置くことはまれです。多くの場合、株式会社は15万円、合同会社は6万円と考えて見積もりを比べて差し支えありません。代行の見積書にこの額が正しく入っているかどうかも、あわせて確認してください。

出典国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」(2026-09-03時点)

代行手数料の側は、形態でどう変わるか

代行手数料の側は、形態でどう変わるかを表したイラスト
代行手数料の側は、形態でどう変わるか

法定費用ほど分かりやすくはありませんが、代行手数料にも差が出ます。理由は単純で、手続きの工程数が違うからです。

株式会社では、定款の作成に加えて公証役場とのやり取りが発生します。合同会社にはその工程がありません。作業が減れば手数料も下がる、という関係です。

株式会社を頼む場合

定款作成、認証の手配、登記申請と工程が続きます。認証の日程調整も入ります。

合同会社を頼む場合

定款作成から登記申請へ直行します。工程が短いぶん、料金設定も低めになりがちです。

ただし、事務所によっては同一料金にしているところもあります。会社設立の代行を比べるときは、形態ごとに金額が分かれているかどうかも見てください。分かれていない場合、合同会社では割高になっている可能性があります。

もうひとつ見落としやすいのが、書類のやり取りにかかる往復の回数です。一人で会社設立を進めていると、不備を指摘されるたびに作り直す時間が積み上がります。代行の料金にはこの往復を引き受ける対価も含まれています。金額だけを見て「高い」と判断する前に、自分が使う時間を時給に換算して比べてみてください。

出典法務局「商業・法人登記の申請書様式」(2026-09-03時点)

一人でつくるなら合同会社が有利になりやすい理由

一人でつくるなら合同会社が有利になりやすい理由を表したイラスト
一人でつくるなら合同会社が有利になりやすい理由

費用以外にも、一人で会社をつくる場合に合同会社が向きやすい点があります。会社法上、合同会社は出資者がそのまま経営に加わる形をとります。出資者が自分ひとりであれば、意思決定の手続きはそのぶん簡素です。

  • 役員の任期という考え方がなく、任期満了ごとの登記が発生しない
  • 決算公告の義務が課されていない
  • 定款の認証が不要なため、内容の変更もしやすい

会社設立そのものの費用だけでなく、その後に繰り返しかかる手間まで含めると、差はさらに広がります。代行に相談する前に、この点も頭に入れておいてください。

出典e-Gov法令検索「会社法(平成十七年法律第八十六号)」(2026-09-03時点)

それでも株式会社を選ぶ場面がある

それでも株式会社を選ぶ場面があるを表したイラスト
それでも株式会社を選ぶ場面がある

ここまで読むと合同会社一択に見えますが、そうとは限りません。会社設立の目的によっては、株式会社でなければ進みにくい場面があります。

1外部から出資を受ける予定がある
2取引先の与信の基準に形態が含まれている
3採用の場面で形態が判断材料になる

費用は一度きり。形態は事業を続けるかぎり付いてきます。数万円の差で決めてよいかどうかは、事業の相手が誰かによります。

資金調達を視野に入れているなら、融資や出資の窓口がどう見るかも確かめておきたいところです。一人で判断が難しければ、その論点だけを代行の担当者や専門家に相談するという手もあります。

また、後から合同会社を株式会社へ変更することもできますが、そのための手続きと費用が別にかかります。最初から株式会社にしておけば済んだ、という結果になることもあるため、二年後三年後にどうしたいかを一度だけ考えてから決めてください。会社設立は何度もやり直すものではありません。

出典日本政策金融公庫「日本政策金融公庫」(2026-09-03時点)

設立したあとにかかるお金の差

設立したあとにかかるお金の差を表したイラスト
設立したあとにかかるお金の差

会社設立の代行費用を比べるとき、設立後の負担まで見ておくと判断がぶれません。税務署への届出そのものに費用はかかりませんが、期限のある手続きが続きます。

株式会社には役員の任期があり、任期が満了するたびに登記が必要になります。一人で会社を回していると、この登記を忘れたまま何年も過ぎてしまうことがあります。合同会社にはこの仕組みがないため、繰り返しの手間という点では負担が軽くなります。

設立後に続く手続きの違い
設立後に続く手続きの違い

内国普通法人等を設立した場合は、設立の日から一定期間内に納税地の所轄税務署長へ届出を行うこととされています。これは形態を問いません。会社設立の代行にこの届出まで含まれるかどうかは、見積書で必ず確認してください。

出典国税庁「C1-4 内国普通法人等の設立の届出」(2026-09-03時点)

迷ったときの決め方

迷ったときの決め方を表したイラスト
迷ったときの決め方

最後に、形態を決めるための順番を示します。費用から入らず、事業の条件から入るのが要点です。

形態を決める前に確認すること
形態を決める前に確認すること

上の4つが「いいえ」なら、費用面から合同会社を選ぶ判断がしやすくなります。逆に一つでも「はい」があるなら、株式会社を前提に代行を探したほうが結果的に手戻りが少なくなります。

なお、登記の申請はオンラインでも行えます。自分でどこまでできるかを知っておくと、代行に頼む範囲の線引きがしやすくなります。

判断がつかないまま見積もりを取ると、形態違いの金額が並んで余計に迷います。先に形態を決め、そのうえで会社設立の代行を三社ほど比べる。この順番なら、一人でも短い時間で決められます。順番を逆にしないことだけ気をつけてください。

出典法務省「登記・供託オンライン申請システム」(2026-09-03時点)

まとめ|安さで選ばず、条件で選ぶ

まとめ|安さで選ばず、条件で選ぶを表したイラスト
まとめ|安さで選ばず、条件で選ぶ

株式会社と合同会社の会社設立の費用差は、定款認証の有無と登録免許税の下限から生まれています。制度の作りに由来する差なので、どの代行を選んでもこの部分は動きません。

1法定費用の差は、認証の有無と登録免許税の下限から生まれる。
2代行手数料も、工程が短いぶん合同会社のほうが下がりやすい。
3一人でつくるなら、設立後の手間まで含めて合同会社が向きやすい。
4出資や取引先の条件があるなら、株式会社を前提に考える。

一人で会社設立を進めてきた方なら、すでに手続きの重さは実感しているはずです。形態を先に決めてしまえば、代行に何を頼むかは自然と絞れます。

出典法務省「法務省」(2026-09-03時点)

形態を決めれば、代行に何を頼むかも決まります。

会社設立の費用差は、制度の作りから生まれています。だからこそ、どちらが安いかではなく、自分の事業にどちらが合うかで決めるのが筋です。費用は決めた後についてくるものだと考えてください。

この記事の金額は執筆時点のものです。制度は変わりますので、申し込む前に一次情報をご確認ください。判断に迷う点は、所管の官庁や専門家にご相談ください。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

掲載順は優劣を示すものではありません。会社設立の代行について調べる際の参考先として、実際に検索して見つかったサイトを並べています。内容や料金は各サイトの記載をご確認ください。

会社設立の代行選び、一人で抱えていませんか。

費用の内訳も、書類の抜け漏れも、進め方が分かっていれば怖くありません。判断に迷ったところだけ、話を聞いてみるという選び方もあります。

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※ 弊社調べによるものです。

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